[初期研修・離島研修]
研修としては、離島研修のみならず、目的意識さえはっきりしていれば、初期研修にも十分に耐え得るものと考えます。奄美の人口構成の高齢化は日本全国の10年先をいっているといわれます。とすると奄美での研修は10年先の全国の研修も先取りしているのかもしれません。救命・救急医療から慢性疾患管理、疾病医療と予防医療、患者さんのもつ社会的背景や福祉の実状など総合的で包括的なかつ全人的な医療の研修を行う絶好の場です。
[名瀬ACLS・BLS]
茅ヶ崎徳洲会総合病院・湘南鎌倉総合病院からのスタッフを中心に、名瀬ACLS(Advanced Cardiac Life Support)コースを行っています。スライドを用いた講義で基本的な事項を確認し、ダミーを用いた実技のシミュレイションを行います。院内の若手医師、研修医、看護婦、コ・メディカル・スタッフがこれに取り組み、院内の心肺蘇生法が統一されました。現在は奄美群島の他の病院への普及を図っています。
ACLSのコースに入る前に、全職員を対象としたBLS(Basic Life Support)の講習を行っています。全職員がBLSが行えるようになり、現在は奄美群島の他の医療施設のみならず、地域の自衛消防組織にも働きかけ地域BLSを普及させる努力をしています。離島や僻地においては都市部よりも更にBLSの普及が望まれます。