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診療科・部門案内

臨床検査科

理念・特色

臨床検査科の理念
  1. 地域に貢献できるチーム医療、
  2. 迅速・正確・精度を大事にする
  3. 患者様の安全のために検査環境の向上に取り組む

当院の臨床検査科は理念のもと臨床検査技師11名で構成されています。
24時間当直体制を敷いており1年365日検査を止めることはありません。また少人数ながらも診療科からの専門的な要求に対応するため検査技術・知識の向上に取り組んでいます。
感染対策委員会・糖尿病ケア委員会など院内活動にも積極的に参加し“検査室に篭らない”検査技師を目指します。

業務内容

検体検査

生化学検査
血液中の糖や蛋白などの有機成分、酵素やミネラル成分を測定し、各臓器の障害の有無・程度の推定、また炎症反応など多項目を分析測定しています。

免疫検査
血液を用いて肝炎ウイルスなどの感染症検査、甲状腺ホルモンなどの内分泌物質、癌に関連した腫瘍マーカー検査などを分析測定しています。

血液検査
血液中の赤血球や白血球、血小板を検査して貧血や炎症の有無を調べたり、出血を止めるために血液を凝固させる機能を測定分析しています。

一般検査
尿中のタンパク質や糖、血球成分を調べたり、便中への出血(便潜血)や寄生虫の有無などを調べます。

輸血検査
当院では貧血や手術に対し輸血を行っております。安全な輸血を行う際に輸血検査は欠かせません。輸血検査に対しても24時間対応しています。

遺伝子検査
細菌検査は外部委託で対応していますが、COVID-19、インフルエンザ、結核に対しては院内でPCR検査、LAMP法検査などの核酸増幅検査を実施しています。

生理機能検査

心電図検査
手足や胸に電極を取り付け、心臓の電気の流れを検査します。
不整脈や心筋梗塞など心臓の病気をみつけることができます。不整脈を疑う場合などは胸に小型の機械を取り付けて帰宅していただき、24時間の検査分析を行います(ホルター心電図)。
また、狭心症を疑う場合などは胸に電極を取り付けた状態で、医師立ち会いの元トレッドミルと呼ばれる機械を歩いたり、走ったりと負荷を掛け心電図に異常な変化がないかを調べます(トレッドミル負荷心電図)。

呼吸検査
肺活量や肺の機能を調べる検査を実施してます。
正確な結果を得るためには検査を受けていただく方の頑張りが必要になります。

脳波・神経伝導速度検査
脳から生じる微細な電気信号を記録し、てんかんなどの脳障害の有無や種類を調べます(脳波検査)。
また、手根管症候群や肘部管症候群、糖尿病に伴った神経障害による手足の痺れなど神経の障害を調べる検査も行っています(神経伝導速度検査)。

睡眠時無呼吸症候群の検査
いびきや日中の強い眠気など睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合に行われる検査です。
パルスオキシメーターと呼ばれる小型の機械をお持ち帰りいただき、眠る前に手指に取り付け記録していただきます。パルスオキシメーターの結果が悪い場合は必要に応じて精密検査を行います。
精密検査は精密ポリソムノグラフィー検査と呼ばれるもので1泊入院して病室で検査を行います。

超音波検査
腹部・心臓・乳腺・甲状腺・手足の血管・首(頸部)の血管・皮膚や体表面など多種多様な部位を超音波検査装置を用いて観察評価していきます。
腹部臓器では癌や肝硬変、胆石や腸炎などおなかの臓器を観察評価していきます。
心臓の検査では心筋梗塞や心不全、弁膜症などを観察評価していきます。
乳腺や甲状腺は乳癌や甲状腺癌、バセドウ病などを観察評価してきます。
超音波検査は“音”を用いた画像検査なので被曝のリスクがありません。一方で正確な評価を行うには経験や知識・技術が必要になりますので日々研鑽を重ねています。

スタッフの声

Mさん 入職6年目

テレビの医療関連のドラマやバラエティ番組を見るのが好きで、中学生の頃から医療職に興味がありました。なかでも患者さんの健康状態を調べ、検査結果を診断に結び付けることのできる臨床検査技師に引かれました。地元の奄美大島の医療に貢献したいと思い、幅広い検査業務に携わることができる当院に入職しました。
今年で6年目です。これまでの業務を通じ、生理検査や検体検査などひととおりのスキルを身に付けることができました。新型コロナの流行期にはPCR検査も手がけました。とくに超音波(エコー)検査の専門性を高めたいと考え、超音波検査士など認定資格の取得を目指しています。昨年12月には肝炎医療コーディネーターを養成する講習会を受講しました。啓発活動や検査業務を通じ、肝がん予防に尽力していきたいです。
プライベートでは生後4カ月のプードルを飼い始めました。家族で可愛いがっています。

Yさん 入職2年目

名瀬徳洲会に入って
私は奄美市出身で当院での奨学金制度を利用させていただき入職しました。検査技師とは生理検査、検体検査、それぞれで専門性を求められる部門だと思われますが、僻地医療と言われる環境において幅広い知識も必要とされます。その中でもエコーに関してはかなり勉強させていただき、1年目で腹部領域から始まり、頸動脈、甲状腺、心臓、腎動脈、下肢の動静脈、さらには透析患者のシャントのエコーまでルーチン業務に携わり、大学の同級生の中で一番多くの領域のエコーを経験しています。本土とは違い、大規模な病院ではありませんが、小規模であるが故に様々な検査に関われる素晴らしい場所だと思います。

Kさん 入職1年目(技師歴3年目)

名瀬徳洲会病院に入職したきっかけは、生理検査、検体検査共に幅広く業務に携わりたいと思ったからです。実際、未経験だった生理検査では、先輩方に基礎からしっかり教えてもらいながら業務に励んでいます。また認定資格を持っている方も多く、資格取得のフォローもしてもらえるので、自分自身のスキルアップをしたい方もオススメです。島出身ではない私にとって、奄美大島の人たちの温かさと優しさはとても居心地のよい場所となっています。離島医療を支えるチーム一員として、やりがいのある職場だと感じています。

学会認定資格

二級臨床検査士(循環器) 日本臨床検査医学会 1名
二級臨床検査士(神経生理) 日本臨床検査医学会 1名
二級臨床検査士(血液) 日本臨床検査医学会 1名
超音波検査士(循環器) 日本超音波医学会 2名
超音波検査士(消化器) 日本超音波医学会 4名
超音波検査士(泌尿器) 日本超音波医学会 2名
超音波検査士(体表) 日本超音波医学会 2名
超音波検査士(検診) 日本超音波医学会 1名
緊急検査士 日本臨床検査医学会 1名
糖尿病療養指導士 糖尿病療養指導士機構 1名